新宿メロドラマ

安っぽいヒューマニズムは要らない。高いのを持ってこい。

ファット・オタク・ヘブン。

「帰去来の辞」。

三十代もなかばとなって「生きねば」の意味合いが少しかわってきたと感じるロストジェネレーションの皆様にはいまさらご一読をお薦めしたい。


帰去来辞 陶淵明 漢詩の朗読

ところで、

なお、「帰去来兮」を「かへりなんいざ」と訓読したのは菅原道真である。 

帰りなんいざ、田園將に蕪れなんとす:帰去来

 

左遷と病死、祟り神となって都を襲う姿ばかりがクローズアップされがちな道真の実力がようやく少し分かった気がする。いいセンスだ。

本人はついに帰れなかったわけだが。

 

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1ヶ月間ボストンで人生のオーバーホール。

東京と-13時間の時差をものともせず、0:00就寝、7:00起床の励行。

途中まで午睡をとっていたが夜の寝付きが悪くなるのでやめた。だいたい海外で昼寝していると一生時差ぼけが治らない。

結果、18:00を過ぎるとフラフラに眠くなるがお陰様で朝までノンストップで寝るという、もう、眠気の量的緩和。異次元の。酒を控えるようになって以来(控えているとはいってない)、何年ぶりだよという眠り方をしている。

 

朝晩は基本、アパートのキッチンでつくる。これは外食すると野菜がとれず、油が多く、食費がかさむからだ。

慣れない頃はアパートの地下にたまたま入っているベトナム料理屋(というか東南アジア一円の料理を、ぜんぶ同じ味で出す)で昼をとっていたが、これもドリンクを付けると1人前で1,500円ぐらいと高い(本当のベトナム料理なら1週間食ってお釣りがくる)のと、どれも同じ味なのとで控えるようになった。店員にはウォン・カーウァイに出てきそうな可愛い男の子がいて、要するにそういうことだと思っている。

 

仕事はアパートでする。

ただしネットを引いていないためテザリングの月間リミットを考慮して午前中二時間だけ近所のショッピングモールにあるカフェへ出かけていき、Wi-Fiで資料のダウンロードや毎日のルーチンをこなす。

日本とはほぼ昼夜逆転なのでこの頃には東京のオフィスはみな退勤後だが、昼夜できっちりリレーができれば谷川俊太郎ばりに仕事は捗ることになる。

朝のリレー

朝のリレー

 

酒量激減。

これは夕食を必ずとっていることや、睡眠のサイクルがちゃんと回っていることと相関関係にある。

あと、飲みながら話しましょうという相手が半径6,000マイル内にいないこともある。

ウイスキーを買いにいったらシーバスリーガルの12年が6,000円ぐらいしたというのもある。

 

タバコ激減。

1ヶ月で3ハコぐらいしか吸ってないから1日2本。

これはたぶん寝起きのよさに影響している。

 

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僕はふたたび太りつつある。

羊をめぐる冒険 (村上春樹/講談社)

 

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明日の便にて一時帰国。

緊張している 

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