新宿メロドラマ

安っぽいヒューマニズムは要らない。高いのを持ってこい。

2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ゾウの渡り、望郷。【2】

極真空手の道場へ通う先輩に電話一本で拉致された僕はそのとき八丈島にいた。 5名の釣り好きと僕といういびつなパーティは台風で壊滅したあとの八丈島へ渡り、5名は3日にわたって防波堤からの釣りを楽しみ、僕は読書を楽しんだ。 そして帰りの機材が用意され…

ゾウの渡り、望郷。【1】

すでにご案内の通り、生命はみな生きて子孫を残すために生まれてくる。 このため生命体(思念体のことはよくわからない)の本能には「生きること」と「子孫を残すこと」に向けた強烈な動機付けがされている。 人間もまた然り。いかにブログなどを書いて高尚…

屹立する夏の暴力が守護するものは。

ビアガーデンという言葉の暴力的な響きに身を震わせよう。 「夏の風物詩」などという腑抜けたまやかしに気を取られてはいけない。 「ビア・ガーデン」すなわち「ビール・庭」という直截的なメッセージにはむき出しの暴力を感じなければならない。 そこにはビ…

アクシデンタル・ツーリズモ。2tの思い出。

生まれて初めてハイエースを運転した。デカすぎワロタ。 あまりクルマのことに明るくないため「荷物を運ぶ1BOX」という投げやりなオーダーを伝えた僕を出迎えたのは、いわば小型のバスだった。 僕はクルマの運転が下手だ。 まず這々の体で運転席へよじのぼ…

いきものがかりの内省。

酒を止めてちょうど半年が経った。 たった半年だが、あれだけのペースで飲んできた人間だ。腹の臓は延々と煮えたぎる釜がごとき有様であったのだろう。人間ドックの結果は、さまざまなメーターが即座に正常化する様をみせつけ、あらためて「酒は百薬の長」な…

愚問を繰り返す住吉美紀その他の人類。

知人の結婚式に備え、僕が書きつづっている一冊のノートがある。 頼まれてもいないのに披露宴で上映する気になっている「プロフェッショナル 仕事の流儀」の二次創作ビデオの台本である。 【シーン7 スタジオパート 1】 愚問を繰り返す住吉美紀 (上司との対…

悪夢の価値は。

Yahoo!知恵袋に「ガンダムの製造費用7,000億円」という、あまり価値のない推定が公開されている。 一方お台場のガンダムが5億円で買われていったという価値が不明の情報が流れる。 人間に体感可能な四次元世界は夢のなかだというのが僕の持論だ。 テーマがな…

実写とアニメのDMZ。

「『不気味の谷』現象をサルでも確認」。 「不気味の谷」とはこのようなグラフの表す谷を意味する。 曲線は被験者の感じるポジティブな関心。 被験者に見せられる「顔の画像」は、グラフが右へ動くにつれリアルなものになっていく。 人間が「人の顔」を描い…

未来予想図紛失。

モノが売れなくなっている。 これを不況のせいだとするのは偽りであり、現実から目をそらそうとしているのに他ならないという人に会った。 あるせまい業界で随一のキレ者と称される方だ。 高いものが売れず、百貨店はあいついで減収・減益を発表している。 …

非加熱サプリにて人生の運用利回りを向上せむとす。

人間にとって、もっとも限られた資源は「時間」である。 大人になると極刑をのぞきさまざまなかたちでいろんなことに落とし前をつけることができるため、これは裏を返せば代償を払えばたいがいのことは叶うということに他ならないわけだが、極刑をふくみ死だ…