新宿メロドラマ

安っぽいヒューマニズムは要らない。高いのを持ってこい。

2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

うどんを抜く。エビフライ。若きモンスターを乗せ、エアバスは南を目指す。

機材はエアバス380。大揉めに揉めた挙げ句やっとこさロールアウトした世界最大の旅客機だ。シンガポール航空はその最初の機体を引き受けたローンチカスタマー である。 いまやゲンかつぎになっているフライト前のうどん にも朝10時ではさすがに手が伸びず、…

許された盗撮としてのドキュメンタリーはフィクションに対し奇妙な近似を見せる。

渋谷は東急本店Bunkamuraシアターにて映画・「パリ・オペラ座のすべて 」を観劇す。 さて監督のフレデリック・ワイズマンなる男はドキュメンタリー職人であるということらしく、本作もセリフ・ナレーション一切なしで堂々160分という長尺だ。 世界に冠たるオ…

神話からの脱出。

渋谷はBunkamuraル・シネマにて「ベジャール、そしてバレエはつづく」が公開中。 ローザンヌ市が世界に誇るバレエ団を取材したドキュメンタリーだが、私は2011年1月のローザンヌ国際バレエコンクールを見物するためについ先日よりフランス語を始めたりしてい…

敗北の軌跡。

ある日20ページを越す大部のパワーポイントがメールで送られてきた。 タイトルは「敗北の軌跡」。 5年前にスポンサーを得て起業した同い年の男による自伝だった。 ようやくそこそこ食っていけるようになった会社を部下に譲って退く決断を、彼は敗北と呼ぶ…