新宿メロドラマ

安っぽいヒューマニズムは要らない。高いのを持ってこい。

だって人生はほら、RPG。

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いっとき私の後輩を口説こうと様々に策をめぐらせていた、ある女性。

すでにほかの男性と結ばれご懐妊ということなのでフェイクも交えずに云えば、当時は私の部下だったウェブデザイーヌだ。

ある晩みんなで酔っ払い、件の後輩が退路を断たれたので近くにある彼女のアパートに泊まっていけとそそのかし、そうなったまではよかった。

30分後、彼女からメールがとどき「一緒にベッドに入ったものの、なにも始まりません」。

「じゃあ触ってみろよ。だって人生はほら、RPG」と返したら10分後に最後のメールがきた。

「だがなにもおこらなかった」

*     *     *     *     *

ホイアンに日本人のビットコインエヴァンジェリストが住んでいる」という話を風の噂に耳にしたのはもう3ヶ月あまりも前のことだ。

「ほいあん?」

多少ベトナムに詳しい者なら誰しもそうするだろうという反応を、僕もした。

「なんでホイアンなんですか」

「さぁ・・・・・」

それはクエストのカギを握る賢者がモンスターの徘徊する山奥に住んでいるとか、伝説のCFOが北綾瀬にある100坪の屋敷にひとり暮らしして四畳半でレアメタル先物取引をしている(実話)とかいう類のRPG的状況だ。

パーティーにしようというわけではないが、「会ってみれば?」ということなので会いに行くことにした。

それには私がいまひとつビットコインの仕組みと現況、その示唆する未来図についてピンときていなかったということもあるが、大きくはそのRPG的状況に心を動かされたからだ。

果たしてその人物との出会いによって私はまさにかつて夢見たSFのなかに、もっといえば新時代のSF、まだ誰にも書かれたことのない世界へ続くいまを生きているのだということに気付かされ、大きく視野を拓かれることになる。

日本人が10人しか住んでいないという村におけるエヴァンジェリストとの邂逅はまさにRPG的展開、すなわち予定調和の輝かしさをもってホイアンのやわらかな夜を照らした。

多幸感に酔った私はホテルへの帰り道、歩道に張られたロープにくるぶしをとられて転び、胸ポケットにあったサングラスをなくし左手の人差し指を激しく突いた。

RPG的ダメージだった。フラグはカネでは買えないのだ。

少し先の暗がりに座り込んでいたNPCがババァの声で "Are you OK? "と訊いた。

" I'm OK "と答えた私はそのとき、自分が突き指したことも、サングラスをなくしたことにもまだ気付いていない。

*     *     *     *     *

ところで私の理解する限りビットコインとブロックチェーンが指し示す未来は合理的な無政府社会である。

性善説にもとづいた仕組みは、その恩恵にただのりしようとする一部の悪を永遠に排除することができない。

そしてこうしたフリーライダーはギブ・アンド・テイクでシステムと応答し続けることに疲れた善人の善性を蝕む毒をもつ。

他方、ブロックチェーン社会(コミュニティ)は参加者の欲望によってドライブされるところに本質的な強さがある。

ただビットコインを保有してるだけの消費者はその価値が下がらないことを欲望し、採掘をおこなってビットコイン決済を支えるマイナーたちは新たなビットコインを稼ぐために正しい計算を素早く行うことを欲望する。そこに倫理感も道徳観も、不潔も潔癖もない。もちろん人種も国籍も、性別もないのは云うにおよばない。

そしてその経済圏の中心にあるビットコイン理論とそのアルゴリズムはいかなる欲望ももたず、ただ存在する。そこには支配しようという欲望も、繁栄しようという欲望も、存続しようという欲望すらない。それはただ、設計された仕組みとしてそこに存在するだけだ。

このように欲望をもたないセンター(アルゴリズム)と、欲望のみに基づいて行動するリム(人間)というフレームワークこそがビットコイン経済圏の本質的な姿なのだというエヴァンジェリストの説法により文字通り私は洗礼をうけた。

社会主義の失敗(失礼!)以来、絶えてなかった壮大な社会実験がすでに始まっているのだ。

それはハインラインの小説「月は無慈悲な夜の女王」に登場する月面世界が "TANSTAAFL"(There Ain't No Such Thing As A Free Lunch = タダの昼飯なんてものはない)の原則によって機能する無政府社会だったのに似ている。

そしてハインラインの月面社会の中心にもマイクという1台のコンピュータが「いた」のは興味深い符丁といえる。

月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 1748)

月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 1748)

 

*     *     *     *     *

話を戻せば、人生はRPGだ。

城へ出かけなければ物語は始まらず、話しかけなければありかがわからず、壁を触らなければ抜け道は現れず、戦わなければ強くなれない。

同じステージでどれほど強くなっても、次のステージへ踏み出す勇気がなければ僕たちのストーリーは進まない。わかりきったマップで同じ敵と戦い続け、化け物のようなレベルに達した勇者を褒めてくれるひとはいない。

人生はRPG。予定調和の物語だ。その美しさを理解して、僕たちはゴールを目指すのだ。

賭場でゴールドを稼ぐのにハマってちゃいけない。ステージが新しくなるたびに繰り返されるレベル上げを投げ出しちゃいけない。

外へ出て、話しかけ、触って、拾って、旅をして、戦って、戻って、やり直す。

それだけが、その美しい予定調和に至るための唯一のルートなんだ。

だって人生はほら、RPG

291 水先案名無い人 2007/05/29(火) 01:18:38 id:XeGJxsZy0
人生は神ゲーだ。
本気でがんばるとぎりぎり倒せるように絶妙のバランス調節がされた敵。
単純作業じゃ効率が悪いけど、工夫次第でどんどん効率を上げられる経験値システム。
リセット不可の緊張感。でもシレンとかよりずっと死ににくいからあんま気にする必要なし。
つーか普通のゲームでもリセットなんて邪道じゃん。
全てのキャラが深い人間性と歴史を持って登場する、圧倒的リアリティ。
グラフィックが綺麗すぎ。多分、無限×無限ピクセルで、毎秒無限フレームで動いてる。
色も多分無限色使える。夕焼けとかマジありえねー美しさ。
BGMの種類がほぼ無限。選曲も自由。自分で作った曲を流すこともできる。
人間が作ったとは思えない、とんでもなく複雑で洗練されたシナリオ。
リアル出産システム採用。
自分と、自分よりも大切に思える相手の遺伝子を半分ずつ受け継いだ、
奇跡のようなキャラを生み出して、そいつに自由に色々教えて育てることができる。
すごく嬉しいし、ちょー楽しい。
ネコっつー生き物が登場するんだけど、これがちょーかわいい。
食いきれねーほどの種類の料理があって、超うまいものが時々食える。
説明書が無く、仕様が明かされてないから、自分でデータとって仕様を推測するしかない。
これがまたとんでもなく高度に洗練された仕様になってるっぽくて、なかなか正確には分からん。
だから、とりあえず大雑把に推定し、それに基づいて行動して、データを取りつつ徐々に予測値を修正していく必要がある。
これがまた楽しい。徐々に明らかになっていく世界観。
未だに明らかになってない謎が山盛り。
友達と一緒に協力して遊べる。
無料。
本気で自分を愛してくれるキャラがいたりする。
ゲーム内で別なゲームやったりアニメ見たり出来る。
登場キャラと本当に心を 通わせることが出来る。
信じがたいほど深い感動を味わえるイベントが結構ある。
もちろん本気でやらないとフラグを無駄にするだけだが。
こんなとてつもない神ゲーを糞ゲーとか言ってる奴は、
本気でこのゲームをやったことがない奴だけ。
まあ、一切がんばらずにクリアできるようなヌルゲーばかりやってる奴には、
このゲームはちょいとハードかもしれんがな。
でも一端ハマった奴はみんな、このゲームを辞めたくないって言ってるぜ 

人生は神ゲーだ。 : 2chコピペ保存道場

「リアル出産システム」で毎度吹く。